ミャンマーのミルクティー
ミルクティーを飲む国として意外に知られていないのがミャンマーです。中国とインドに挟まれているような、南北に細長い形をした国です。北部には茶の産地があって、緑茶と紅茶を作っています。緑茶は雲南省から伝わってきた文化で、日常的にいつでも飲みます。紅茶は19世紀の中ごろイギリスに統治された影響でミルク入りの紅茶が残ったものです。
そのミルクティーに使う紅茶が独特です。紅茶は酸化発酵させた後、低い温度でゆっくり乾燥させるのですが、ミャンマーでは、熱した鉄板の上で焦がしながら乾燥させます。麦茶を混ぜたような香ばしくほろ苦い味です。
グラスにコンデンスミルクをたっぷり入れ、上からこの黒っぽい焙じた紅茶をゆっくり注ぐと、下が白、上部はこげ茶色の二層になります。それをスプーンでとろとろと混ぜてすするのです。甘い、クリーミー、濃厚、口直しに緑茶を一口飲んで、またすするのです。ミルクティーと言わず、ラペイエと呼びます。