ウバのクオリティーシーズン
スリランカの紅茶で最も有名、高品質で知られているのがウバ茶です。UVAと表示される地名です。1890年イギリスのトーマス・リプトンがこの地を訪れ、茶園を手に入れました。翌年、そのウバの紅茶がロンドンのティーオークションで史上最高値を付けたのです。
絶賛されたその紅茶は、7月から8月にかけて吹いてくる季節風の影響を受け、フルーティーな香り、快い刺激的な渋みを持った紅茶でした。品質が最高という意味で、「クオリティーシーズンのウバ」といいます。紅茶の鑑定士は、強い渋みと優雅な個性をパンジェンシーと呼んで鑑定用語にし、称賛しています。
日本で飲む場合は軟水なので、水色(すいしょく)はやや淡いオレンジ系の赤色、でも、きりっとした強い渋みが長い余韻を持たせます。ロンドンで飲むと中硬水なので、水色は深みのある赤色。味は渋みが穏やかで飲みやすい口当たりです。
ティーウィズミルクにすると最高です。南国のスリランカに吹く季節風が作り出した傑作です。