ミルクは先か、後か、英国紅茶論争ついに決着
イギリスと言えば紅茶の国ですが、その代表的な飲み方は、1870年頃から流行ったティー・ウイズ・ミルクと呼ぶ紅茶と牛乳を一緒に混ぜたミルクティーです。イギリスの水でいれた紅茶は、ブラックティーと呼ばれ、コーヒーのように黒っぽい色になり、これにミルクを入れると、何ともおいしそうなクリームブラウンになります。
ところがミルクの入れ方によって美味しさが変わるという論争が起こったのです。カップに先にミルクを入れ後から紅茶を入れるミルクインファースト派と、先に紅茶を入れ後からミルクを注ぐアフター派、先に入れるとよく混ざり香りが立つと言い、後から注ぐ方が量を加減できて便利と主張し合いました。
なんと130年間に亘り続いていた論争にイギリスで最も権威のある王立化学協会が2003年に決着を付けたのです。それは、「ミルクが先」の方がタンパク質の熱変性が少なく、さらっとしたおいしさになるという化学的に立証した発表でした。これからはミルクインファースト、こだわりは続きます。